過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

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過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

利息には上限があり、貸金業者に法律で定められた利息以上を払うと過払いになることをご存じですか?

過払い金請求をしてみたいけれど、仕組みがよく分からないので「どうしたら良いかわからない」という人は多いものです。

もしかして自分も対象かもしれない場合、そもそも過払い金の対象とは何か、どのような条件に当てはまれば過払い金請求ができるのかまずは確認することがおすすめです。

今回は分かりにくい過払い金の仕組みや条件について分かりやすく解説してみました。この記事を読めば、自分は金利18パーセントで借り入れしていたけれど過払い金の請求対象なのか、条件をどのように確認したら良いのか、そして請求方法などが分かるようになるでしょう。

それでも対象となる条件に当てはまるか分かりにくければ、請求してみた人の声を参考に弁護士や行政書士に相談してみましょう。

この記事の目次

過払い金とは?発生する仕組みと理由

そもそも過払い金とは何かについてからくりや条件を確認していきましょう。

また、過払い金の仕組みや発生する理由についても詳しく解説していきます。

過払い金とは?過払い金返還請求と債務整理の違いは?

過払い金とは、カード会社や消費者金融などに払いすぎたお金のことです。

そもそも借りたお金を返す際に、払いすぎていることがあるのはおかしいと感じる方も多いはず。

法律の定めた利息よりも多く払っていた場合、債務者に返金を求められます。また過払い金請求と債務整理手続きは、全くの別物です。

  • 過払い金請求…消費者金融などに払いすぎた利息を返してもらうこと
  • 債務整理手続き…借金の返済に困窮した人が借金の返済負担を少なくすること

債務整理手続きの仕組みは個人再生や自己破産手続きをするケースも多く、裁判所での手続きや裁判官などとの面談が必要です。時間が掛かるケースも少なくありません。

一方過払い金請求は、カード会社や消費者金融とやり取りしてお金を返してもらう手続きです。短期間で行えたり、仕組みや対象となる条件を理解していれば自分で請求することも可能です。

注意借金返済中に過払い金請求を行う場合、借金の額が戻ってきた金額よりも多いと任意整理手続きと見なされてブラックリストに載る仕組みがあります。

既に借金を返済している、過払い金で借金を全額返済できそうという方は、過払い金請求の対象者の条件に当てはまっている可能性が高いため、前向きに検討してもいいでしょう。

すでに借金を返済している人や過払い金で借金が返せそうな人はリスクはほとんどありません。ブラックリスト入りも気にしなくてもOKです。仕組みやからくりが分かれば、過払い金請求した時にカードが使えなくなったりローンが組めないなどのデメリットを回避することができます。

過払い金請求のリスクなどが気になった方は「過払い金請求 デメリット」をご参照ください。

過払い金が発生する仕組みと理由

過払い金が発生するそもそもの仕組みは、法改正前にあたる2010年6月17日まで金利の異なる2つの法律があったからです。

  • 利息制限法…上限金利を年15.0%〜20.0%に設定した法律
  • 出資法(正式名称:出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)上限金利を年29.2%に設定した法律

利息制限法(20%)と出資法(29.2%)には差がありますが、この差のことをグレーゾーン金利と呼びます。

このグレーゾーン金利が、過払い金が発生する仕組みです。

かつて出資法は刑事罰(5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金)の対象でしたが、利息制限法は、行政処分の対象でした。そのため出資法に違反しなければOKと考えられていた時期もあります。

しかし2006年1月の裁判で利息制限法を超える利息(20%から29.2%)はよくないという判断が下りました。その結果、貸金業法が改正され一律で年20.0%と決められます。

そして消費者金融などに払いすぎた分を取り戻そうと請求手続きを取る人も出てきました。過払い金の仕組みが分かれば、債務整理手続きとの違いもより深く理解できたでしょう。

過払い金はいくらになる?

過払い金がいくらになるかは、返済や利用状況によって左右されます。ご自身の詳細を知りたい方は、以下の「過払い金 診断」でご確認ください

複数から借り入れをしている「おまとめローン」を利用している方も一度確認してみるといいでしょう。

過払い金がどれくらいあるかや、計算方法など調べたい方はぜひ参考にしてみてください。ご自身の借入開始期間や、過払い金請求条件などから対象である可能性も出てきます。無料診断は怪しいかもと不安になっている方にもおすすめです。

過払い金の計算方法の一例として具体的な数字を使ってお伝えすると、以下の条件の人の場合は、4万円という金額を請求してみたら戻ってくる可能性があります。

条件:年24%の金利で100万円の借入、翌年に利息込みで124万円返した計算式:124万ー100万×1.20=4万

4万円が戻ってくる可能性がある。
出典:https://realpay.jp/saimu/kabaraikin-keisan

100万円未満のキャッシングという条件の人でも過払い金が100万円を超えた例もあるので、自分が対象者かもしれない場合は過払い金請求を前向きに検討してみてください。

仕組みや請求方法の確認の仕方がわからない、自分で計算が難しい場合は専門家に相談してみてください。

過払い金が発生するリスクは現在もある?

本来の仕組みであれば「現在は過払い金は発生しない」と考えがちですが、過払い金が発生するリスクは2010年6月17日の法改正以降もあります。一部悪徳な業者の中には、法を超える利息でお金を貸し付けその後高額請求しているケースも少なくありません。

過払い金が発生するリスクを下げるためにも、現在の利息制限法の上限金利を確認していきましょう。現在は借りたお金の金額によって上限金利が異なります。

ご自身の借入状況がおかしいと不安になった方は、上限金利を確認してみてください。

金利条件

  • 10万円未満…年20.00%
  • 10万円以上100万円未満…年18.00%
  • 100万円以上…年15.00%

また業者によっては2010年6月以前に法定利息に変えた所もあれば、法改正ぎりぎりまで高金利対応だった仕組みを採用している所もありました。業者によって対応は様々なので、不明点があれば専門家に相談することをおすすめします。

Point利息制限法を守らない業者に対する制裁は年々厳しくなっていて、悪質な業者は営業停止や業務登録取消を受けることも少なくありません。ただ法を抜け道を探す悪徳業者が完全にいなくなったわけではないので、自分でも「金利18パーセント以上で借りているこの条件は大丈夫なのか」という意識を常にもち確認することが大切です。

少しでも「おかしい仕組みだ」「リスクがありそう」「過払い金の条件にあてはまっているかも」と感じたら弁護士に相談するといいですね。

自分の身は自分で守るためにも疑問に感じたことはしっかり確認することが大切です。

なりやすい対象者

過払い金の返還が高くなりやすい条件の人は、以下の3つのケースです。

  • 借り入れたお金の額が大きい人
  • 返済期間が長期にわたる人
  • リボ払いを利用して返済していた人

過払い金請求してみたら思っている以上にお金が戻ってくる可能性があります。それぞれを詳しくみて確認していきましょう。

借り入れたお金の額が大きい人

借り入れていたお金が高額になるほど、支払った利息も高額になりがちです。現在利息制限法が定める上限金利は100万円以上で年15.0%です。

しかし、かつての出資法の仕組みである上限金利年29.2%で借りていたとすると、グレーゾーン金利の差も大きいと想定されます。

過払い金請求のからくりが分かれば、金額が高くなるほど過払い金の返還額が高くなることが分かって過払い金請求を前向きに検討するかもしれません。

返済期間が長期にわたる人

返済期間が長かった人も、多くの利息を支払っている可能性が高くなります。利息が多ければ、返還額も高額になる可能性が高いものです。

カード会社や消費者金融と6年以上の期間取引があった方は、短期間の返済の人よりも過払い金が大きい可能性があります。完済している場合も、返済スケジュールを振り返ってみてください。

Point過払い金の時効の条件は完済してから10年です。返済期間が長いと時効が成立する前の可能性が高まります。

過払い金の時効や期限について気になる方も多いはずです。ご自身の時効はいつなのか、期限が過ぎていても返還請求は可能なのか知りたい方はぜひ参考にしてください。

過払い金の時効などの詳しい解説は「過払い金 時効」の記事でも行なっております。

リボ払いを利用して返済していた人

リボ払いを利用していた方は、返還額が高額になる可能性があります。リボ払いも毎月の支払が一定になる代わりに、返済が長引きやすいです。

利息も法律が改訂される前は、高額に設定されていた恐れがあります。消費者金融やクレジットカード会社のキャッシングリボを利用していた方は、この後で紹介する「実際に過払い金請求してみた」という口コミを参考にしてみることをおすすめします。

注意ただし以下のリボ払いは過払い金請求の対象ではありません。

  • カードのショッピング枠
  • 銀行カードローンのリボ払い

Pointいずれの場合も仕組みを理解して訴訟を行うと高額返還の可能性もあり得ます。過払い金が戻ってこない、額がおかしいと思ったら専門家に訴訟をお願いした方がいいかもしれません。

過払い金の発生がなかった・戻ってこない場合の借り入れ減額方法とは?

過払い金の発生がなかったり、戻ってこない条件だった人も、借り入れを減額する方法を利用できる場合があります。

以下の3つが想定されるので、それぞれの条件や仕組みをみてきましょう。

  • 月々の返済を減額
  • 利息のカットで減額
  • 遅延損害金のカットで減額

月々の返済を減額

まずは月々の返済を減額する方法です。過払い金請求で戻ってきた額を借金の返済に回すというもので、この仕組みを利用すれば毎月の返済を減らす効果が期待できます。

注意ただし借金返済中に過払い金返金請求をするととカード使えないブラックリスト入りする恐れもあるので注意してください。

利息のカットで減額

元金ではなく、利息をカットする方法もあります。一般的に返済期間が長くなると、利息の支払いが負担になって元金の返済が遅れることも少なくありません

戻ってきたお金を利息の支払いに回せば、月々の総額が減ることも考えられます。

遅延損害金のカットで減額

遅延損害金とは、返済日までに支払いできなかった時にペナルティとして払うお金のことです。

遅延損害金の計算方法は以下になります。

Point計算は、返済が滞っている金額×遅延損害金利率÷365×延滞日数で計算します。

戻ってきたお金を遅延損害金に利用することで、総額を減らすことが可能な仕組みです。

金利18パーセントだったか曖昧、仕組みや制度がおかしいと不安を感じる場合は専門家に相談した方がいいですね。

過払い金請求の対象となる条件

過払い金請求は、対象となる条件を満たさないといけません。

主な条件は、以下の3つです。

  • 利息制限法の上限を超えるグレーゾーン金利でお金を借りた人
  • 期限は借金完済後10年以内
  • 過払い金請求が利用できる意外な対象者

それぞれの条件を詳しくみていきましょう。

利息制限法の上限を超えるグレーゾーン金利でお金を借りた人

利息制限法の上限を超える金利でお金を借りた人が、過払い金の請求の条件を満たしている人です。2010年以前に借入れをしている場合に対象の可能性があります。

なお2010年以前に借入れしていた場合でも、法定金利の条件でお金を貸していた貸金業者を利用していた場合は対象ではありません。

以下の貸金業者を利用していた場合は、過払い金の条件にあてはまっていて過払い金請求ができる可能性があるので確認してみてください。

  • ワイジェイカード
  • イオンクレジット
  • オリコ
  • セディナ
  • アプラス
  • プロミス
  • アコム
  • アイフルなど

なお金利18パーセントではなくグレーゾーン金利で借りていた場合でも、該当貸金業者が倒産していると条件に当てはまらず請求できませんので注意してください。

期限は借金完済後10年以内

過払い金請求には、借金完済後10年以内で時効という仕組みがあります。最後の取引から10年過ぎている場合は過払い金があっても請求できません。

過払い金請求対象なのか記憶が曖昧な方や仕組み、条件が分かりにくい方はなるべく早めに専門家に相談してみてください。

過払い金請求が利用できる意外な対象者

自分は過払い金請求は関係ないと思っていても、請求してみたら高額が戻ってくる過払い金請求が利用できる意外な対象者もいます

  • 取引期間を忘れた人
  • 貸金業者( 消費者金融やクレジットカード会社)を忘れた人
  • クレジットカードのキャッシング枠でお金を借りた人
  • 自己破産をしている人
  • 貸金業者と和解している人
  • おまとめローンで返済完了している人

それぞれの条件やなぜ対象になるかを詳しくご紹介します。

取引期間を忘れた人

取引期間を忘れた方は、良く調べてみると借金完済後10年以内の可能性があります。

貸金業者から取引履歴を取り寄せる事で、詳細の期間を調べることが可能です。

取引履歴の取り寄せには時間がかかることも。取り寄せが面倒なら専門家にお願いする方法もありです。金利18パーセントだったかスムーズに確認できますし、仕組みを理解していなくても代わりに手続きを行ってもらえます。

過払金請求の対象者だった場合、そのまま専門家にお願いできるので前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

貸金業者( 消費者金融やクレジットカード会社)を忘れた人

貸金業者を忘れてしまった場合も、信用情報機関に問い合わせることで詳細を確認できます。記憶が曖昧という方も、過払い金請求するとお金が戻ってくる可能性があるので、調べてみる価値はあるでしょう。

Point契約書や明細もない場合も弁護士や司法書士は調べることができます。過払い金請求の仕組みや条件が曖昧でも、請求してみたらいいかなと考える方はまずは相談してみましょう。

対象者である場合、過払金の請求方法も合わせて弁護士や司法書士に確認することもできます。

クレジットカードのキャッシング枠でお金を借りた人

クレジットカードのキャッシングリボでお金を借りた人も、グレーゾーン金利で利用している可能性があります。今一度、過払い金請求の対象かを確認してみてください。

注意クレジットカードのショッピング枠のリボ払いは対象ではありません。

同じ貸金業者から何度もお金を借りた人

同じ貸金業者を繰り返し利用している場合、取引が一連だと見なされると時効を迎えていない可能性があります。

Point一連計算とは、A社から2002年に100万円借りて返済し、2003年に再びA社から100万円借りて返済する取引を一括りに見なす考え方です。

一連か別の取引か判断するのは裁判所ですが、同じ貸金業者から何度もお金を借りていると、思ったよりも時効が長く判定されることもあります。

そのため、過払い金請求の対象になる可能性も出てくるのです。

過払金の仕組みを理解することで払いすぎたお金を請求することができるかもしれません。

不安な方は仕組みや条件・期間などを、弁護士や司法書士に相談するといいですね。

自己破産をしている人

自己破産をしている場合も、対象となり過払い金請求が出きる可能性があります。以下に該当する方は過払い金請求できるかもしれません。

  • 自己破産時過払金の調査をしなかった
  • 同時廃止をいている
  • 支払停止から10年以内

過払い金請求の仕組みや条件について、自分で今一度知りたい方は専門家に相談してみましょう。

貸金業者と和解している人

貸金業者と和解している場合も、過払い金請求できる可能性があります。和解した方の中には、借金をゼロにするゼロ和解をした人もいるかもしれません。

和解時に清算条項を取り交わしたので請求できないのではないかという方もいるでしょう。ただ過去の判例では、清算条項付きで和解しても過払い金の請求は認められると判断されたこともあります。

過ぎたことと捉えず、自分も該当する可能性を考え確認してみるといいでしょう。

貸金業者と和解しているので不安という方もまずは専門家に相談してみてください。

おまとめローンで返済完了している人

おまとめローンで返済完了している場合も、グレーゾーン金利だった場合に過払い金請求できるかもしれません。

おまとめローンとは複数の金融機関から借りているローンをひとつにまとめることです。2社以上の金融機関から借り入れしてる方は利用できる商品です。

おまとめローンを利用することにより、借り入れ先を1社にまとめることで金利を一定にできることがメリットです。しかし、元契約していた金利がおまとめローン商品よりも低かった場合多く利息を支払っている可能性があります。

おまとめローンを利用して返済していた方も過払い請求できるケースはあるようですので、一度確認してみるといいでしょう。

注意おまとめローンも時効は10年以内なので注意が必要です。

対象の期間に借り入れをしているかどうか

対象の期間に借り入れをしているかどうかは、過払い金請求に大きな影響を与えます。2010年6月以降の借り入れは、過払い金請求の対象ではないことが多いものです。

過払い金請求には期限がありますので、お手元に書類がある場合は確認してみてください。

過払い金請求の対象カード(貸金業者)と期間かどうか

2010年6月以前にもグレーゾーン金利を適用していないカード(貸金業者)もありました。

一例としては、以下の貸金業者は利用していてもグレーゾーン金利ではないので過払い金請求できません

  • モビット
  • アットローン
  • オリックス

注意名前が変わっている貸金業者もあるのでよく調べましょう。

借入期間や過払い金請求の仕組みが、よく分からない場合は専門家に相談するといいですね。

過払い金請求の対象なのに戻ってこないケース

一見すると過払い金請求の対象のように感じますが、戻ってこないケースもあります。

  • 貸金業者が倒産している
  • 払い金の対象外になりやすい貸金業者に該当している
  • 過払い金請求の対象外となる条件

それぞれをみていきましょう。

貸金業者が倒産している

お金を借りていた貸金業者が倒産している場合は、過払い金請求できません。大手貸金業者であっても経営の悪化から倒産している例も少なくありません。

  • 武富士
  • SFコーポレーションなど

注意倒産していても債権譲渡がされている場合には過払い金請求できるケースもあります。

債権譲渡についても専門家に相談してみてください。

過払い金の対象外になりやすい貸金業者に該当している

一部のカード会社では早い段階から、過払い金発生の仕組みであるグレーゾーン金利を撤廃していました。

  • オリックス…1990年代に見直し
  • JCB…平成19年6月16日に見直し
  • ジャックス…平成9年2月に見直し

これらの業者は過払い金の対象外と判断されることが大半です。これらの貸金業者を利用していた人は、可能性が低いと考えた方がいいでしょう。

自分の借りていた業者がどうなのか分からない場合は無料相談を活用して弁護士や司法書士に聞いた方がいいですね。

過払い金請求の対象外となる条件

過払い金請求には、対象外となる条件があります。過払い金請求が出きるのか悩む方は、以下の条件に当てはまっていないかまず自分で確認するといいでしょう。

  • 完済から10年以上経っている時効となった取引
  • 借り入れを開始した時期が対象期間に入っていない
  • 借り入れが利息制限法の上限を超えていない
  • クレジットカードのショッピング枠を利用した

それぞれを詳しく解説していきます。

完済から10年以上経っている時効となった取引

完済から10年以上経過している取引は、すでに時効です。例えば2022年4月現在、2012年4月以前の取引はすでに時効を迎えています。

2010年の法改正からすでに多くの年月が経過しているので、時効になってしまった取引も少なくありません。

もしかすると過払い金請求できるかもしれない場合は、1日も早く行動することが大切です。

過払金の仕組みや対象がわかっていても時効で請求できなければ意味がありません。

自分でも借入期間や時効が分からない場合も、弁護士や司法書士に相談してみてください。

過払い金請求 からくり」では過払い金請求の費用についても解説しています。

借り入れを開始した時期が対象期間に入っていない

借り入れを開始した時期が2010年の法改正以降に借り入れている場合、法定金利で借りている可能性が高いです。

また法改正前から金利を見直した貸金業者も多く、対象期間に入っていない可能性もあります。

Point可能性として最も高いのは、2007年頃の借り入れです。2007年に初めて借り入れて現在も継続して利用している場合は過払い金請求の対象かもしれません。

借り入れが利息制限法の上限を超えていない

そもそも借り入れが理想制限の上限以内であれば、過払い金の対象ではありません。

  • 銀行カードローン
  • 住宅ローンなどの契約
  • 借り入れ先が奨学金や日本政策金融公庫

銀行カードローン

銀行カードローンの多くは、法定利息に従って提供されています。過払い金が発生するケースも少ないものです。

住宅ローンなどの契約

住宅ローンは、過払い金の対象外です。過払いは過払い金を借りた時に発生します。同じ理由で車のローンも対象外です。

そもそも住宅ローンの金利は0.4~1%と低いため利息制限法の上限を超えることはありません。

また住宅ローン返済中に過払い金請求をしても住宅ローンに影響がでることもありませんので安心して手続きができます。

注意これから住宅ローンを組む人
過払い金請求をしても借金が残ってしまった場合は信用情報に影響が出るため住宅ローンの審査が通らない可能性があります。

過払金よりも借金額の方が大きい場合は注意が必要ですので気を付けましょう。

借り入れ先が奨学金や日本政策金融公庫

奨学金や日本政策金融公庫で借り入れた場合は、違法金利での貸付ではないので過払い金の対象外です。過払い金の対象になるのは、消費者金融やクレジットカード会社が大半だと覚えておきましょう。

クレジットカードのショッピング枠を利用した

過払い金返還請求の対象はキャッシングです。ショッピング枠での利払いは対象ではありません。

借金の全てが過払い金請求できると限らないので注意です。分からない場合は専門家に相談してみてください。

過払い金請求をする時の注意点

過払い金請求をする時の注意点をご紹介していきます。

  • 時効の場合は過払い金請求の対象外になる
  • 借金返済中に請求するとリスクが増える
  • 払い金の返還金額は貸金業者によって違う
  • 過払い金が一部返還されない可能性もある
  • ゼロ和解の提案は受けないようにする
  • 自分で過払い金請求を行う場合は計算を間違えない

それぞれを詳しくいていきましょう。

時効の場合は過払い金請求の対象外になる

過払い金とは支払う必要のなかったお金ですが、最後の取引から10年経っている場合は時効となってしまいます。過払い金が時効になると、例え過払い金が100万円あっても返ってこなくなってしまいます。

時効が原因で過払い金が手に入らないのは悔しいもの。過払い金請求には期限があるため、早めの行動をおすすめします。過払い金の時効については、「過払い金 時効」の記事で詳しく解説しているので、気になった方はこちらの記事も参考にしてください。

借金返済中に請求するとリスクが増える

もし借金をしている場合は、リスクが増える可能性があります。過払い金請求で借金がすべて返済できれば問題ありませんが、過払い金よりも借金額が多い場合は債務整理扱いになります

仕組みを理解した上で行動することがよいですね。

注意債務整理扱いなれば、ブラックリストに掲載される可能性があります。ローンが通りにくくなり、人生設計が狂う恐れもあるでしょう。クレジットカードも作りにくくなります。

ブラックリストになるかどうかは不安な場合もまずは専門家に相談してみてください。

過払い金の返還金額は貸金業者によって違う

過払い金の返還金額は、貸金業者によって異なります。過払い金返還まで時間が掛かる所、短くて済む所など色々です。

また個人で交渉するよりも、弁護士や司法書士が対応した方が返還金額が高いこともあります。訴訟になればまた返還金額も変わるでしょう。

貸金業者により返還請求後の対応期間や流れが異なりますので注意しましょう。

過払い金が一部返還されない可能性もある

過払い金は100%支払われるケースは少なくなっています。交渉の結果一部返還されない可能性もあるでしょう。

例えば繰り返し同じ貸金業者を使っていた場合も、一連の取引と認められなければ一部は時効になる事例もあります。

交渉次第なので、不安なら専門家に相談してみてください。

ゼロ和解の提案は受けないようにする

ゼロ和解とは、借金を0にする代わりに過払い金請求をしないという和解のことです。一見良い条件に感じるかもしれませんが、過払い金請求した方がトータルの費用が良い高いケースもあります。

注意自分で交渉する場合に提案されることが多いです。過払い金の仕組みについて詳しく理解し対応できれば良いですが、リスクもあります。よく考えるといいでしょう。

自分で過払い金請求を行う場合は計算を間違えない

自分で過払い金請求を行う場合は、計算を間違えないようにしないといけません。ネット上の無料シュミレーションは概算で、正確な金額は出ないことが多いです。

なお計算は引き直し計算で行います。取引履歴が必要なので、事前に貸金業者から入手しておきましょう。引き直し計算用の専門のソフトも事前にご用意ください。

通常は引き直し計算用の専門のソフトに入力すると、計算できます。しかし自分で計算すると以下のようなミスが多く、初心者が一度完璧に計算するのは難しいものです。

  • 入力ミス
  • 返済が遅れた時の遅延損害金の利率の計算ミス
  • 取引が分断か一連か判断ミス

金額の洗い出しができたとしても、請求方法も考えなければなりません。
少しでも難しく感じるなら、専門家に相談した方がいいでしょう。

過払い金請求には3つのデメリットがある

払いすぎていたお金が戻ってくる過払い金請求は、発生しているのであれば誰でも返還手続きをしたいと思うはずです。

しかし、過払い金請求を行うことで生じるデメリットが3つあります。

  • 借金返済中の過払い金請求はブラックリストに登録される
  • 過払い金請求をした貸金業者は利用できなくなる
  • 生活保護の受給がストップする

それぞれどのような内容のデメリットなのか、詳しくみていきましょう。

借金返済中の過払い金請求はブラックリストに登録される

現在進行形で借金返済中の場合、過払い金請求を行うとブラックリストに登録される可能性があります。

返済中に過払い金請求を行うと、任意整理とみなされるためです。

ブラックリストへの登録は、いわばあなたのことは信用できないという印なので、クレジットカードの発行や利用ができない・新たなローンを組めないといった状態に陥ります。

返還された過払い金を借金の返済に充てても残債がある場合は要注意です。

ただ、一般的には約5年の期間が経過するとブラックリストからは削除されます。

一生クレジットカードやローンが利用できなくて苦労するわけではないので安心してください。

過払い金請求をした貸金業者は利用できなくなる

貸金業者によっては過払い金請求をすることで社内ブラックに登録され、今後利用ができなくなることがあります。

期間が経てばまた利用できるようになるのか、永久的に利用できないのかは貸金業者ごとに異なります。

全ての貸金業者がこのような対応をとっているわけではありませんが、利用できなくなる可能性があることを覚えておきましょう。

生活保護の受給がストップする

生活保護を受けている人が過払い金請求をした場合、返還された金額は収入としてみなされます。

過払い金によって収入が生活保護の受給要件を超えると、受給がストップしてしまいます。

過払い金を受け取る場合は、各自治体の福祉事務所に申告をしないと不正受給と判断されるため、隠すことはNGです。

高額な過払い金の返還が見込まれるケースでは、生活保護の受給要件を超える可能性が高いので注意してください。

ただし、過払い金は一時的な収入であり、再度世帯収入が少なくなった場合は生活保護の再申請が可能です。

実際に過払い金請求してみた人の口コミは?

独自に集めたアンケートから、実際に過払い金を請求してみた人の口コミをご紹介していきます。

良い口コミ

まずは良い口コミです。

  • 知識がなくて不安だったか、調べてみるとメリットが多くやって良かったと思った。
  • 過去に夫が借りて完済したお金が調べてみると100万円程度返ってくると分かった。
  • 過払い金返還請求の相談したところ少額でも手元に入ることが分かったので弁護士に依頼した。
  • 高額の過払い金があったので、早めに手続きしたら良かったと後悔している。

早くしたらよかったという声が多い印象でした。過払い金請求には時効があるので、早めの手続きがおすすめです。

悪い口コミ

一方、実際に請求してみたけどいまいちだったという口コミもご紹介します。

  • 請求先の会社ともめてしまい最悪だった。
  • 過払い金請求に時効があるのを知らずに後悔。
  • ローン組もうとした時に審査で弾かれてしまった。デメリットを知った上で請求すべきだった。
  • 弁護士の報酬が高くてびっくり。もっと報酬を確認したらよかった。

悪い口コミの多くは、借入期間や期限などの仕組みを良く知らずに後悔したという声がありました。メリットとデメリットを知った上で過払い金請求するか判断してみてください。

過払い金請求の口コミについてもっと詳しく知りたい方は、「過払い金請求 口コミ」の記事をチェックしてみましょう。おすすめ法律事務所の評判や、口コミについてランキング形式で詳しく解説しています。ご自身の状況に合わせた相談しやすい法律事務所が見つかるはずです!

過払い金の流れと期間は?

過払金の仕組みがわかったので、ここからは過払い金請求の流れと期間についてご紹介していきます。

過払い金の請求方法と期間

過払い金の請求方法は、大きく2つです。

  • 自分でやる場合
  • 司法書士や弁護士法律事務所にお願いする場合

注意自分で全てやろうと思っていても裁判になれば弁護士に依頼しないと難しいケースもあります。

かかる期間の目安をまとめてみました。

  • 自分…3ヶ月から半年
  • 司法書士や弁護士法律事務所…1ヶ月から3ヶ月
  • 裁判になった場合…3カ月~1年

期間はあくまでも目安で、状況や貸金業者の対応によってはさらに時間が必要な場合もあります。

過払い金請求が戻ってくるまでの流れ

過払い金請求の流れとしては、以下の通りです。

  1. 取引履歴を貸金業者に請求する
  2. 過払い金がいくら戻るのか引き直し計算をする
  3. 貸金業者に過払い金請求をする
  4. 貸金業者との和解交渉をする
  5. 和解交渉が決裂すれば訴訟をする
  6. 和解もしくは裁判で決着して過払い金の返還を受ける

1.取引履歴を貸金業者に請求する

まずは、詳細な取引履歴を確認します。貸金業者の中には個人で請求すると、対応が遅い、開示を拒否するケースもあるようです。

請求から30日以上経っても送られてこない場合、貸金業者が法令の開示義務を破っている可能性があります。

取引履歴請求が上手くいかない場合、弁護士や司法書士にお願いしてみてください。貸金業者の中には、専門家からの問い合わせにはすぐに対応する所もあります。

取引履歴の請求で時間が掛かり、時効を向かえないように注意しましょう。

2.過払い金がいくら戻るのか引き直し計算をする

手元にある取引履歴を元に過払い金の引き直し計算をしましょう。

Point計算を間違えるか不安な方や条件が分かりにくい方はは専門家への依頼がおすすめです。

3.貸金業者に過払い金請求をする

計算を基に貸金業者へ過払い金請求を行いましょう。電話やFAXでも可能ですが、内容証明郵便を利用すると安心です。

請求方法に不安を感じたら迷わず専門家に相談してみましょう。

4.貸金業者との和解交渉をする

一般的には、貸金業者側の担当者と電話で交渉します。ここでスムーズにいけば過払い金返還がすぐに受けられ、和解して解決です。

しかし双方の主張に隔たりがあれば、訴訟になることもあります。

5.和解交渉が決裂すれば訴訟をする

訴訟になれば、時間がさらに掛かります。裁判となると知識も必要です。弁護士に依頼して裁判に備えることをおすすめします。

貸金業者の中には長期化を嫌い和解を求めることもあるので、状況に応じてどうするか決めてみてください。

6.和解もしくは裁判で決着して過払い金が返還を受ける

一般的に和解や裁判で勝利した場合、すぐに振り込まれません。数週間から数ヶ月かかって指定の口座に振り込まれます。

過払い金は弁護士・司法書士に相談がおすすめ

過払い金は自分で請求することも可能ですが、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

理由は、以下の通りです、

  • 自分でやるより過払い金を多く回収できる可能性が高い
  • 請求時の複雑な手続きやリスクが少ない
  • 実際に実質無料で返還請求ができたケースが多い

自分でやるより過払い金を多く回収できる可能性が高い

一般的に過払い金の回収率は、素人が行うよりも専門家が行った方が多いものです。

それぞれの回収率の目安をまとめてみました。

対応者 回収率
自分で交渉 約50~70%
専門家 約70~90%

弁護士や司法書士は請求してみた人の評判のいい過払い金請求になれている所が多いですね。

請求時の複雑な手続きやリスクが少ない

専門家に依頼すれば、面倒な手続きをすべてお願いできます。また以下のようなリスクも少なくなるでしょう。

  • 取引履歴の取り寄せに時間がかかる
  • 過払い金請求額の計算ミス
  • 業者からの連絡で家族や会社にバレる

弁護士や司法書士にお願いした場合、事務所に相談に行き、定期報告を受けるだけで過払い金返還が受けられます。

忙しい方やリスクを避けたいけれど請求してみたらいいかなという方は、専門家に依頼する方がいいでしょう。

専門家にお願いすれば業者から直接連絡が入ることはありません。家族に内緒で過払い金請求をしたい方も専門家への依頼がおすすめです。

東京弁護士会でも債務整理を弁護士に依頼するメリットをこのように説明しています。

債務整理は、弁護士に依頼をせず、ご自身で行うこともできます。しかし、債務整理と一言で言っても、関係する法令は数多く、専門知識がなくては債権者と対等にわたり合うのはなかなか困難です。弁護士がついているかどうかで、交渉における対応が異なる債権者も少なくはなく、中には、弁護士がついていなければ話合いに応じないという債権者もいます。また、弁護士がついたことを債権者に通知すると、債権者からの取立てが止まります。これにより生活の平穏を取り戻すことができ、落ち着いて債務の返済計画を考える時間ができます。また、東京地方裁判所における自己破産や個人再生の運用は、弁護士が手続を代理した方が、手続が円滑に進行するようになっています。引用元:東京弁護士会

実際に実質無料で返還請求ができたケースが多い

戻ってきたお金の一部を報酬にしている事務所であれば、実質無料で返還請求ができます。今手持ちにお金がなくても対応できるので、まずは無料相談してみてください。

Point依頼を検討する弁護士事務所の報酬体系はよく確認してください。

弁護士か司法書士どちらがおすすめ?

弁護士か司法書士どちらがいいかは、過払い金請求で戻る見込みのある金額に左右されます。

高額な過払い金の場合は弁護士がおすすめですが、1社あたり140万円以下が想定される場合はご自身と先生や事務所との相性で決めてください。

弁護士と司法書士の違いは何?

過払い金の上限金額の違いが、弁護士と司法書士の違いです

司法書士は1社あたり140万円以下の過払い金のみ対応できます。弁護士は取り扱いできる過払い金の上限金額はありません。

弁護士と司法書士の業務内容の比較

業務内容を比較してみました。

  • 弁護士…事件やトラブルを解決する際代理人となって対応できる
  • 司法書士…不動産や会社などの登記、認定司法書士のみ1社あたり140万円以下の訴訟に対応できる

Point認定司法書士とは、特別研修を受けて簡易訴訟代理等能力認定考査に合格した司法書士のことです。

司法書士に依頼する場合はその事務所に認定司法書士がいるかどうかも確認してみてください。

過払い金を相談する弁護士を決めるポイント

過払い金請求はどの弁護士でお願いしても同じではありません。

以下のような点に注意して選ぶことが大切です。

  • 多くの実績がある・過払い金に強いか
  • 担当弁護士の直接面談があるか
  • 弁護士との相性は良さそうか
  • 説明がわかりやすいか
  • 過払い金請求にかかる弁護士費用を提示してくれるか
  • メリットだけでなくデメリットやリスクも提示してくれるか

それぞれをみていきましょう。

多くの実績がある・過払い金に強いか

過払い金の実績の多い強い弁護士事務所がいいでしょう。一口に弁護士といっても得意な分野があるものです。

例えば有名な先生であっても、離婚問題に強い先生は過払い金請求に強くないこともあります。有名だからと過払い金請求の相談をしても上手くいかないでしょう。

過払い金について詳しい人が多い事務所を選んでください。

担当弁護士の直接面談があるか

弁護士事務所の中にはパラリーガルと呼ばれる事務員や補佐役が面談をして、担当弁護士との直接面談がないところもあります。

過払い金は、大切なお金の問題です。なるべく直接弁護士と相談できる事務所を選ぶようにしましょう。

事務所によっては2度目以降は弁護士本人が担当するケースもあるので、デメリットや不安があるなら事務所にまず確認することをおすすめします。

パラリーガルを弁護士だと勘違いする人も少なくありません。今話をしている人はどういう立場の人か確認しましょう。

弁護士との相性は良さそうか

弁護士との相性は、慎重に極めないといけません。優秀な弁護士でも相性が悪いと些細な事でも納得できずにモヤモヤが残ることもあります。

実際に話をしてみて、この先生であればお願いできそうという先生を選ぶといいでしょう。

Point大きな弁護士事務所であれば、担当を変えてもらえることもあります。どうしても会わなければ事務所に相談してみてください。

説明がわかりやすいか

過払い金請求は複雑で、理解しにくい内容です。説明が分かりやすい弁護士は、依頼人思いといえます

一方難しい言葉を並べて説明する弁護士は、依頼人に対する配慮がないかもしれません。

説明の分かりやすい弁護士を選ぶようにしましょう。

過払い金請求にかかる弁護士費用を提示してくれるか

過払い金請求額だけでなく、弁護士費用を提示してくれる弁護士事務所を選びます。過払い金請求を弁護士に依頼するとお金が掛かります。

詳しい弁護士費用を理解しないまま依頼することは危険です。初めから弁護士費用を提示してくれる良心的な事務所を選ぶようにしましょう。

過払い金や債務整理に関する報酬に関しては日弁連が報酬に関するルールをまとめています。

弁護士に事件を依頼するときの報酬額には一律の基準はありません。
それぞれの弁護士が自分の報酬基準を持っています。その基準にしたがって、具体的な報酬額を依頼主との協議により自由に取り決めることができます。

しかし、債務整理事件とこれに伴う過払金請求事件に関しては、これまで一部の弁護士に不適切な事件処理や報酬の請求を行う例が見られました。そこで、日弁連は、2011年2月の臨時総会で、一定の範囲の債務整理事件における弁護士報酬の上限を定めるなどのルール「債務整理事件処理の規律を定める規程」を定めました。2011年4月1日以降に弁護士が受任した債務整理事件は、このルールにしたがうことになります。引用元:日弁連

メリットだけでなくデメリットやリスクも提示してくれるか

過払い金請求には、メリットだけでなくデメリットやリスクもあります。良いことしか言わない弁護士よりも、悪い部分も教えてくれる弁護士の方が信頼できるものです。

特に借金を返済している方の中には、ブラックリストに載る恐れのある人もいます。過払い金請求のデメリットやリスクも知った上で、弁護士に依頼するか決めてみてください。

過払い金請求におすすめな弁護士・司法書士事務所

おすすめの弁護士や司法書士事務所をご紹介していきます。

どの事務所に依頼するといいか悩む場合の参考にしてみてください。

事務所名 過払い金にかかるおおよその費用
はたの法務事務所 過払い金回収額の22%
※10万円以下は14%+11,000円の計算費用
東京ロータス法律事務所 過払い金回収額の22%
※訴訟の場合27.5%
サンク総合法律事務所 過払い金回収額の22%
22,000円/件
※訴訟の場合27.5%
ひばり法律事務所 過払い金回収額の22%
5,500円/件
※訴訟の場合27.5%

※税込 ※事務所により別途切手・交通費・訴訟費用など実費、諸経費あり

はたの法務事務所

過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

>> はたの法務事務所に0円で相談する

はたの法務事務所とは

はたの法務事務所は相談料や着手金が無料なので、今手元にお金がないという方も利用しやすい事務所です。

さらに、全国出張無料なので地方にお住まいの方も気軽に相談ができます。

注目ポイント
  • 相談実績20万件以上
  • 満足度が95%以上

はたの法務事務所の過払い金請求の費用

通常の過払い金請求の場合
相談料 無料
着手金 /1件 無料
報酬金 /1件 無料
過払い報酬 回収額の22%
※10万円以下は14%+別途11,000円の計算費用
任意整理する場合
相談料 無料
着手金 /1件 無料
報酬金 /1件 22,000円~
過払い報酬 回収額の22%
※10万円以下は14%+別途11,000円の計算費用
減額報酬 減額の11%

※税込 ※管財人に支払う費用、印紙、切手、訴訟費用(原則実費のみ)、管理費等別途発生

企業形態 司法書士法人
主な業務 任意整理・過払い金請求・個人再生(書類作成)・自己破産(書類作成)
所在地 東京本店:東京都杉並区荻窪5-16-12 荻窪NKビル5階(受付)・6階
大阪支店:大阪府大阪市淀川区西中島4-11-21 新大阪コパービル303

 

東京ロータス法律事務所

過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

>> 東京ロータス法律事務所に0円で相談する

東京ロータス法律事務所とは

東京ロータス法律事務所は、債務整理の事案を数多く手掛けていて実績もあります。さらに法律全般の相談もできるので、日常生活のトラブルの相談もできる事務所です。

自己破産や個人再生は来店が必要ですが、それ以外は全国対応可能です。

注目ポイント
  • 土日祝日も対応
  • メールフォームでの無料法律相談もOK

東京ロータス法律事務所の過払い金請求の費用

通常の過払い金請求の場合
相談料 無料
着手金 /1件 無料
報酬金 /1件 無料
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:27.5%、訴訟費用、出廷日当
任意整理する場合
相談料 無料
着手金 /1件 22,000円
報酬金 /1件 22,000円
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:着手金別途33,000円/件
減額報酬 減額の11%
その他諸費用 /1件 5,500円

※税込

企業形態 弁護士法人
主な業務 任意整理・過払い金請求・個人再生(書類作成)・自己破産(書類作成)・身近な法律問題全般等
所在地 東京都台東区東上野1丁目13番2号廣丸ビル1-2階

サンク総合法律事務所

過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

>> サンク法律事務所に0円で相談する

サンク総合法律事務所とは

サンク総合法律事務所は、月に600件以上対応している過払い金請求に強い事務所です。相談は24時間受け付けていて、気軽に利用しやすい事務所といえます。

注目ポイント
  • アットホームな雰囲気
  • オンライン動画面談も可

サンク総合法律事務所の過払い金請求の費用

通常の過払い金請求の場合
相談料 無料
着手金 /1件 無料
報酬金 /1件 22,000円
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:27.5%
任意整理する場合
相談料 無料
着手金 /1件 55,000円~
報酬金 /1件 11,000円~
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:27.5%
減額報酬 減額の11%

※税込

企業形態 弁護士法人
主な業務 債務整理・民事事件一般・離婚・相続・遺言・事業再編・貸金問題・企業の倒産処理など
所在地 東京都中央区八丁堀4-2-2 UUR京橋イーストビル2階

 

ひばり法律事務所

過払い金の仕組みとは?請求方法と対象や条件の確認方法を徹底解説

>> ひばり法律事務所に0円で相談する

ひばり法律事務所とは

ひばり法律事務所は、全国対応も可能な過払い金に強い事務所です。他の弁護士事務所では対応が難しいといわれた事案も対応していて、相談するといいですね。

注目ポイント
  • 着手金や報酬金は無料
  • 地方出張も可

ひばり法律事務所の過払い金請求の費用

通常の過払い金請求の場合
相談料 無料
着手金 /1件 無料
報酬金 /1件 無料~
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:27.5%
その他諸経費 /1件 5,500円
任意整理する場合
相談料 無料
着手金 /1件 22,000円
報酬金 /1件 22,000円
過払い報酬 回収額の22%
※訴訟の場合:27.5%
減額報酬 減額の11%
その他諸経費 /1件 5,500円

※税込 ※予納金・郵券・交通費など実費あり

企業形態 弁護士法人
主な業務 借金問題・離婚・相続など
所在地 東京都墨田区江東橋4丁目22-4 第一東永ビル 6階

過払い金請求のよくある質問

よくある質問に対する回答をまとめてみました。

過払い金請求の対象となる期間は?

2010年6月の法改正以前の期間が中心です。ただし法改正の前からら金利を見直す業者が多く、2007年頃までに借りていた人が対象の可能性が高いです。

弁護士費用が過払い金より高額になることはないの?

弁護士費用を過払い金の○○%と定めている事務所は高額になることはありません。ただ過払い金請求に不慣れな弁護士事務所の場合は、弁護士費用の決め方を良く確認する必要があるでしょう。

過払い金請求をするとローンが組めない?

過払い金請求でローンが組めなくなる恐れがあるのは、ブラックリスト入りした場合のみです。借金を返済済み、過払い金で借金を全額返済予定の場合は気にしなくても問題ありません。仕組みを理解していると安心です。

不安なら弁護士や司法書士に相談を

まとめ

この記事では過払い金の仕組みについて解説しました。最後に記事の内容をまとめてご紹介します。

そもそも過払い金とは、消費者金融などに払いすぎた利息のことです。過払い金請求の対象となる基本的な条件とは、以下の2点です。

  • 利息制限法の上限を超えるグレーゾーン金利でお金を借りた
  • 期限は借金完済後10年以内

ただ借入期間や期限など条件を満たしていたとしても、以下の状況では過払い金請求はできません。

  • 貸金業者が倒産している
  • 元々法定金利で借りていた

そして過払い金請求には対象外の条件もあります。

  • 完済から10年以上経っている時効となった取引
  • 借り入れを開始した時期が対象期間に入っていない
  • 借り入れが利息制限法の上限を超えていない

銀行のカードローンや住宅ローンなどは利息制限法により過払い金請求をするほどの金利がついていません。

ただし、これから住宅ローンを検討している場合、今ある借金に対し過払い金請求をしても借金が残ってしまう状態であると住宅ローンの審査が通らない可能性があるので注意が必要です。

過払い金請求は自分でもできますが、弁護士や司法書士に依頼すると以下のようなメリットがあります。

  1. 過払い金を多く回収できる可能性が高い
  2. 手間が掛からない
  3. リスクを回避できる
  4. 実質無料で返還請求できる

少しでも過払い金や仕組みが気になっている方は、時効を迎える恐れがあるので早めに弁護士や司法書士に依頼してみましょう。

思っている以上過払い金が返還され、生活に余裕が生まれる可能性があります。

過払金の仕組みについて理解ができると、過払い金の請求も怖くありません。自分がいくら請求できるのか確認することからはじめてみませんか?

監修者:司法書士法人ABC メディア担当

サイナビ 監修者 サイナビ 監修者 司法書士法人ABC

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